令和3年度決算と財政検証結果


当基金の令和3年度決算は令和4年7月21日に開催された第39回代議員会において報告され、全会一致で承認されました。
令和3年度決算は、新企業年金基金へ移行後、18期目の決算となります。
年金経理の決算については、毎事業年度において将来にわたって年金・一時金を給付するために現時点で備えておかなければならない数理上の必要額である給付債務と実際の保有資産(時価)を比べて財政の健全性を検証しています。

 
令和3年度事業概況について(令和4年3月31日現在)
 
年金経理損益計算書(収支状況)
21年度は、新型コロナウィルス影響下から回復段階での供給制限、資源高騰等により、世界的にインフレ懸念が台頭するとともに、オミクロン型の感染拡大懸念等により、景気不透明な状況となる中、ロシアのウクライナ侵攻、米国の金融政策等によって、米国株を中心に株式資産は調整する動き等様々な影響が生じる等変動の大きい年度となった。
このような環境下において、当年度収益率は1.36%、資産残高は78,625M¥、当年度剰余金は78M¥となった。
(単位:百万円)
●費用 ●収益
年金・一時金給付費 3,722 掛金等収入 2,441
移換金 106 受換金 0
運用報酬等 169 特別収入 0
業務委託費等 34 運用収益 1,077
責任準備金増加額 0 責任準備金減少額 591
当年度剰余金 78    
4,110 4,110
 
年金経理貸借対照表(積立状況)
貸借対照表
令和3年度の資産残高は、責任準備金を上回っています。
(単位:百万円)
●資産 ●負債
流動資産 402 支払備金 1,057
固定資産 78,625 責任準備金 48,416
基本金
(不足金)
0 基本金
(剰余金)
29,554
79,028 79,028


継続基準による財政検証結果
 
(将来的な安定給付の検証)

 基金が将来にわたり継続しつづけることを前提として、必要な積立金が保有されているかどうかを検証することを「継続基準による財政検証」と呼びます。
 基金の成熟度などを考慮して算出された「許容繰越不足金」額を不足金額が上回る場合は、直ちに掛金の見なおし(繰上げ再計算)をしなくてはなりません。 
 令和3
年度決算においては、基金純資産と責任準備金を対比し財政の健全性のチェックを行いました。

財政検証・継続基準

継続基準による財政検証結果のポイント

年度末の時点で責任準備金48,416百万円に対して、純資産額77,970百万円と許容繰越不足金(責任準備金の15%)7,262百万円となっており、積立状況は1.61となっています。これは必要な積立水準1.00倍を満たしており、積立状況は問題ありません。
 
 

非継続基準による財政検証結果
 
(年度末で確定している給付額に対する検証)
 
仮にある年度末時点で基金が解散、清算するときに必要となる積立資産額をどのくらい保有しているかをチェックするものです。
 この積立目標資産額を
「最低積立基準額」といいます。
「最低積立基準額」と基金の純資産額を比較し、年金資産の積立準備状況を検証することを「非継続基準」による財政検証といいます。
 不足額が許容される割合を下回った場合には回復計画を策定し、財政の健全化を図るしくみになっています
財政検証・非継続基準

非継続基準による財政検証結果のポイント

年度末の時点で確定している年金給付に必要な積立目標額である最低積立基準額52,158百万円に対して純資産額77,970百万円となっており、積立状況は1.49となっています。これは必要な積立水準1.00倍を満たしております。


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