平成31年度決算と財政検証結果


当基金の平成31年度決算は令和2年7月30日に開催された第35回代議員会において報告され、全会一致で承認されました。
平成31年度決算は、新企業年金基金へ移行後、16期目の決算となります。
年金経理の決算については、毎事業年度において将来にわたって年金・一時金を給付するために現時点で備えておかなければならない数理上の必要額である給付債務と実際の保有資産(時価)を比べて財政の健全性を検証しています。

 
平成31年度事業概況について(令和2年3月31日現在)
 
年金経理損益計算書(収支状況)
19年度は、第3四半期までは米国主導でグローバル経済の緩やかな成長が続いていた。しかし、新型コロナウイルスの感染が世界に広がり、景気の先行きが懸念されリスクオフ姿勢が急速に強まり、内外株式は急落した。結果、基金合計の収益率は▲1.53%となった。これにより基金財政上、当年度不足金2,239M¥を計上し、資産残高は71,763M¥となった。
(単位:百万円)
●費用 ●収益
年金・一時金給付費 3,467 掛金等収入 2,469
移換金 14 受換金 0
運用報酬等 158 特別収入 1
業務委託費等 34 運用収益 0
運用損失 1,105 責任準備金減少額 70
責任準備金増加額 0 当年度不足金 2,239
4,779 4,779
 
年金経理貸借対照表(積立状況)
貸借対照表
平成31年度の資産残高は、責任準備金を上回っています。
(単位:百万円)
●資産 ●負債
流動資産 412 支払備金 880
固定資産 71,763 責任準備金 48,438
基本金
(不足金)
2,239 基本金
(剰余金)
25,096
74,415 74,415


継続基準による財政検証結果
 
(将来的な安定給付の検証)

 基金が将来にわたり継続しつづけることを前提として、必要な積立金が保有されているかどうかを検証することを「継続基準による財政検証」と呼びます。
 基金の成熟度などを考慮して算出された「許容繰越不足金」額を不足金額が上回る場合は、直ちに掛金の見なおし(繰上げ再計算)をしなくてはなりません。 
 平成31
年度決算においては、基金純資産と責任準備金を対比し財政の健全性のチェックを行いました。

財政検証・継続基準

継続基準による財政検証結果のポイント

年度末の時点で責任準備金48,438百万円に対して、純資産額71,295百万円と許容繰越不足金(責任準備金の15%)7,266百万円となっており、積立状況は1.62となっています。これは必要な積立水準1.00倍を満たしており、積立状況は問題ありません。
 
 

非継続基準による財政検証結果
 
(年度末で確定している給付額に対する検証)
 
仮にある年度末時点で基金が解散、清算するときに必要となる積立資産額をどのくらい保有しているかをチェックするものです。
 この積立目標資産額を
「最低積立基準額」といいます。
「最低積立基準額」と基金の純資産額を比較し、年金資産の積立準備状況を検証することを「非継続基準」による財政検証といいます。
 不足額が許容される割合を下回った場合には回復計画を策定し、財政の健全化を図るしくみになっています
財政検証・非継続基準

非継続基準による財政検証結果のポイント

年度末の時点で確定している年金給付に必要な積立目標額である最低積立基準額50,260百万円に対して純資産額71,295百万円となっており、積立状況は1.41となっています。これは必要な積立水準1.00倍を満たしております。


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