ソリューション

高電圧送電網で使用実績のある高耐電圧・高強度のボイドレスFRP

ボイドレスFRP

ホームソリューションボイドレスFRP
対象業種
重電メーカー/送電設備メーカー/電力会社/
産業機械メーカー/電気機械メーカー/輸送機械メーカー
用途想定
高耐電圧・高強度の絶縁材料

大量の電気を無駄なく効率よく送るために550kVという高電圧が使われている送電網。変電所のガス絶縁開閉装置(GIS:Gas Insulated Switchgear)には、異常時に電流を遮断する遮断器が設けられており、引張荷重を負荷して電流を遮断する絶縁操作ロッドには高耐電圧性と高強度が求められています。
1970年代当時、それまでのFRP(Fiber Reinforced Plastics)は、沿層方向の耐電圧特性が悪いため遮断器の絶縁操作ロッドには採用できませんでした。一方、当社のボイドレスFRPはボイドをなくすため真空含浸加圧成形法を適用し、耐電圧特性を大幅に改善することにより、遮断器への適用が可能となりました。
当社品はボイドがないため耐電圧性が高く、部分放電も生じにくいため高電圧でも長期の電気的劣化を小さく抑えており、高電圧用途での無事故実績30年以上を誇っています*

  • * 昭和電工マテリアルズ・テクノサービス社調べ(2022年6月時点)
高電圧送電網と変電所のガス絶縁開閉装置

高電圧送電網

変電所のガス絶縁開閉装置

ガス遮断機の構造(模式図)

課題解決

ボイドのないFRPによって、絶縁破壊電圧を高く、長期での電気的劣化を小さくします

変電所のガス絶縁開閉装置には、異常時に他の機器が破壊されない対策として電流を遮断する遮断器が設けられており、絶縁操作ロッドに引張荷重を負荷して電流を遮断する仕組みになっています。通電時には高電圧が印加されるため、ロッドには絶縁破壊しないような高耐電圧性が必要です。また遮断時の引張荷重は高電圧ほど高くなるので、ロッドには高い引張強度が必要です。さらにガス絶縁開閉装置には絶縁性に優れたSF6ガスが使用され、実使用時にはSF6の分解生成物も生じるため、ロッドにはSF6ガスの分解生成物に対する耐腐食性も必要です。以上のことからロッドには、高耐電圧性、高強度、およびSF6ガス分解生成物に対する耐腐食性が求められています。
当社は、自社設備と独自製造技術による真空含浸加圧成形法で製造可能となった、ボイドのないFRP(ボイドレスFRP)を提案しています。ボイドがないため絶縁破壊電圧が高く、ばらつきも小さく、長期での電気的劣化を小さくすることができています。高強度なので、遮断時の引張荷重に耐えられます。またSF6ガスの分解生成物はFRP中のガラスを侵すためFRP表面をコーティングし保護していますが、当社品をコートしている塗料にはSF6ガス分解生成物に対する耐腐食性があります。

ボイドレスFRPと一般的なFRPの比較
耐電圧性のばらつき

独自の試験方法(絶縁油中)での評価結果。上記の数値は測定値の一例であり、保証値ではありません。

特長

高耐電圧

当社品はボイドがないため、電気絶縁特性に優れており、電気的な劣化がなく長期間使用できます。
ロッドの耐電圧性は、FRPの沿層方向AC絶縁破壊電圧と雷Imp絶縁破壊電圧に依存します。
当社標準品は、JIS等の試験方法によれば、貫層AC絶縁破壊電圧:約20kV/mm、沿層AC絶縁破壊電圧:約60kV/6mm(常温、絶縁油中)、+Imp:30kV/mm/-Imp:32kV/mm(沿層方向、常温、SF6ガス中)です。

耐電圧性の比較(実試料での比較)

試料は絶縁操作ロッドから採取。表面塗料込みでの評価結果。常温、SF6ガス中で測定。
上記の数値は測定値の一例であり、保証値ではありません。

高強度

当社品は非金属のFRP(ガラス/エポキシ樹脂複合材料)のため、軽量で機械強度に優れています。
当社標準品の引張強さ(縦糸方向)は、JISの試験方法によれば、約480N/mm2です。

強度の比較(実試料形状での比較)

絶縁操作ロッド形状での評価結果。上記の数値は測定値の一例であり、保証値ではありません。

高耐熱性や高強度が要求されるタイプのガス絶縁開閉装置にも対応可能

FRPの樹脂や基材(ガラスクロス)を変えることで、高耐熱性FRPや高強度なFRPの製造が可能です。
そのため高耐熱性や高強度が要求されるタイプのガス絶縁開閉装置にも使用できます。

グレードごとの詳細なデータについては技術資料をご参照ください。